クラスのあいつ。
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[12月―聖なる夜に―](1/24)
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「名瀬くん、彼女と別れたらしいよ!」


「まじで!?やったー!!」


「これで私にもチャンスありぃ!?」


「何か、先輩女子達もこの話してたよ。」

「うーわー。相変わらず競争率が激しい…」




名瀬とリュウちゃんの噂が流れ始めた頃は、


やっかみやら、悲しみやらで渦巻いていた女子達の噂話も



2人が別れたことが知れ渡ると、黄色い華やかな噂話へと変貌する。




それと同時に、


「南井さん、最近の名瀬くんの調子は!?」

「状態は!?」

「女関係は!?」


見ず知らずの女子生徒から、何故か私がこんな風に名瀬の近況について聞かれることが多くなった。



「え、え、あの…」


「南井さん、名瀬くんと仲良しでしょ!?」


「あ、えーと…」




ちょっと、失礼。と私は軽やかに逃げた。




「はあ…、知らないよ…。」




早足で走りながら、呟いた。




あの日から数日経った。



あれからの名瀬は…






ガラガラ





「おっせーぞ、胡音!」




保健室に入るなり、目に入ったのは丸椅子に座り遊んでいる名瀬がそう言う。



「もお、ほんまよー!何してたん!?」



頬を膨らませて、幸音が私の手を引っ張った。



「ごめんごめん。ちょっと、捕まって…。」



「ああ、そうか、悪かった、胡音。」



突然、名瀬が私の肩に手をやって、頷いた。



はい?





「お前のその、可哀想なぐらい短い足じゃ、教室からここまで来るのにも一苦労だろうよ。」


「は!?」



「悪かった。もっと気遣ってやれる言葉があればいいんだが、無い。」



思いっきり、名瀬の自慢の長い足の指の先を思いっきり踏んづけてやった。



「のわー!!いてー!!」



けんけんと飛び回る姿を見て、幸音は大爆笑。




「うるさーい!ここがどこだか分かってるの!?あんた達!保健室ですよ?ほ・け・ん・し・つー!!」



蜜子先生の持っていたファイルが名瀬の頭に直撃する。




「いってー!こら、蜜子!」


再び、ファイルが火を噴いた。


「ここはね、体と心を休める場所なの。あんた達元気じゃない。」


「おい、そんなこと言っていいのか?俺は知ってるんだぞ。あそこのベッドに未確認生物をかくまっていることを。」


名瀬は手前のベッドを指差して、更に殴られた。



カオリ先輩は、いつも通りすやすやお休み中。



「こっちゃん、来たー!?」


バタバタと入ってきたモモに蜜子先生は厳しい視線を突き刺した。



まあ、こんな感じで…




びっくりするぐらい、いつも通りなわけです。


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