緑の魔法使いT
[緑の魔法](5/5)

「あぁ。何もかも元通りだ。お前が救ったんだよ」
「私が…?」
私はゆっくりと体を起こした。
手錠が付けられていないのを確認してほっと一息つく。
「無理すんなよ。やたらと魔力使いやがって」
「?…私魔法なんて使ってないですよ?」
そもそもやたらと魔力を使う魔法なんて知らないし…。
先生はなぜかため息をついた。
「相当気持ちがいってたみたいだな」
「…?」
「面倒くせぇから説明はあいつらから聞いてくれ」
先生は親指で隣のベッドを指差す。
そこにはライルさんとエリオルさんが寝ていた。
「2人ともずっとここに…?」
「あぁ。お前のかわりにバイトに行ったみたいだぜ。そこにある袋はもらってきた野菜だとよ」
昨日だって手伝ってもらったのに…。
パートナーを探しにこの学校に来たのにだいぶ巻き込んでしまった。
私は2人の優しさに感謝した。
「お前が起きたら起こしてくれとか言ってたが…寝かしとけ」
「はい」
2人には迷惑かけっぱなしだな…。
―ぐぅ〜…
!?
私は思わずお腹を押さえた。
「そっ、そういえば朝から何にも食べてない気がっ…!!」
恥ずかしいっ…!!
人前でこんな大きな音が出たのは初めてだった。
「しゃーねーなぁ〜…飯作ってやるから食ったら寝ろ。どうせ明日の午前中は学校休みだしな」
先生は冷蔵庫に歩み寄り、いくつか材料を取り出した。
コンロもあるし保健室って便利だな…。
「もらってきた野菜少しもらうぞ」
「はい…って学校休みなんですか?」
そんなの初耳だ。
「今更何言ってんだ。ちゃんと予定表みたのか?明日は午後から実技生との交流会だろ」
予定表なんて関係ないと思ってちゃんと見てなかったや…。
明日で2人とお別れなんだ…。
そう思うとなんだか寂しい。
「交流会って何やるんですか?」
午前中休みなのは交流会の準備があるからだろうが…。
わざわざ一日授業をなくしてまでやる必要があるのだろうか。
「実技生が目を付けてた魔法生に声をかける会らしいぞ」
「へぇ〜…。実技生って意外とシャイなんですね」
声なんていくらでもかける機会はあったはずだ。
「それは違うと思うがな。ほら、出来たぞ」
でてきたのはチャーハンだった。
昔よく作ってくれていた先生の得意料理だ。
懐かしいな…。
「いただきます」
お腹が空いていたせいか先生の作ったチャーハンは今までのチャーハンの中で一番美味しく感じた。
その後、結構寝ていたのに不思議とすぐに寝ることが出来たのだ。

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