シンメトリー
[プロローグ](5/5)

「そうそう、会場はまっすぐ行って右に曲がったところよ。案内板あるんだから人に聞く前に自分で確認したら?」

ヴレドは案内板を指差して去っていく彼女の後ろ姿を見つめる

言われっぱなしで怒りに達したヴレドは握り拳をわなわなと震わせ、最後に一言叫ぶ

「なんだよ!!感じわりーな!!」

ヴレドの叫びを聞きながら彼女は失望していた

ここは世界に4校しか存在しない戦闘術学校の1つ、ノース戦闘術学校

在籍しているだけで優秀と言われるほど入学が困難な学校だ

彼女は学力、戦闘能力、教養全てにおいて完璧な人間ばかりだと信じていた

卒業後の将来は約束され、エリート職と謳われる警察または軍隊に無条件で入隊できる

青年期過程に進む者は少年期過程からエスカレーター式に進級する生徒ばかり

中には授業についていけず、学校を去っていく者も少なくない

空いた枠を埋めるため、青年期過程前に編入試験が行われる

編入試験は1桁しかない枠にチャンスとばかりに受験者が殺到し、倍率は優に4桁を越す

そんな難関を突破した彼女はこの学校にあんなとぼけた人間がいるなんて知りたくもなかったのだ

何かの前触れのようにまだ静かな校内春風が吹く

これが2人の出会いだった

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